ぎっくり腰とは? 〜なぜ起こるのか、どう対処すればいいのか〜

2025年04月13日 18:33
ぎっくり腰で動けなくなっている男性


ぎっくり腰という言葉を聞くと、
「突然、腰に激痛が走って動けなくなる」という
イメージを持たれる方が多いかと思います。


実際に体験された方からは

「重い荷物を持ち上げた時に...」
「顔を洗おうとしただけで…」
「朝、くしゃみをした瞬間に…」

といったエピソードもよく聞かれます。


西洋ではぎっくり腰を
 “魔女の一撃(Witch’s Shot)”
と表現するほどで、

まるで何の前触れもなく
突然襲ってくるように感じるこの症状。


しかし実際には、突然の出来事ではなく、
体の中で長い時間をかけて準備されてきた
不調の“結果”である場合も多くあります。


この記事では、ぎっくり腰がなぜ起こるのか、
どう対処すればいいのか、

そして再発を防ぐために何ができるのかを、
少し深掘りしてお伝えします。

ぎっくり腰の正体、それは“全身の疲労の集大成”かもしれない。


ぎっくり腰とは、医学的には「急性腰痛症」と
も呼ばれる症状です。


名前の通り、
急に腰に強い痛みが走るのが特徴ですが、
その原因は「急に腰を痛めた」とは限りません。


むしろ、
全身の筋肉や関節が日常生活で少しずつ疲労し、
その負担が最終的に腰に集中してしまった結果、

ある一瞬の動きで“限界点”を迎えてしまう
というケースも数多く見られます。


「肩は肩の役割を」「股関節は股関節の仕事を」
「お尻はお尻で頑張って」——


そんなふうに全身の部位それぞれが働き、
スムーズな連動性が取れていれば、

腰ばかりが活躍する必要はありません。



ですが、
どこか一箇所でも十分に働けない部位が出てくると、

体はバランスを取るために
他の部分でその分を補おうとします。


このようにして、
全身のバランスを保つために
腰が“代償動作”を引き受ける状態が続くと、
腰に負担が集中します。


これが、一部のぎっくり腰の土台となる
“蓄積疲労”です。

「ただ前にかがんだだけ」で起こる理由


ぎっくり腰が発症する時は、
意外にも特別な動きをしたときとは限りません。


たとえば——

・顔を洗おうとして前にかがんだ
・床に落ちた物を拾おうとした
・靴下を履こうとした


こうした“何気ない日常動作”の瞬間にも、
ぎっくり腰は起こります。

なぜかというと、
それは「その動作を支えるべき他の筋肉たちが
疲労で働かなくなっている」場合があるから。


通常、前かがみになる動作は足、
股関節、背中など、全身の多くの部位が
連動して支えてくれます。


しかしそれらが疲れ切ってしまっている状態では、
最後の砦として“腰”がそのすべてを引き受けることになります。


そしてその瞬間、腰の筋肉が過剰に収縮し、
筋肉の一部が過収縮・関節の拘縮を起こし、

「動けない」「激痛で伸び上がれない」
という状態になってしまうことがあるのです。

多裂筋という“最後の砦”


ぎっくり腰の主な原因のひとつとされるのが、
背骨の奥にある「多裂筋(たれつきん)」という筋肉です。


この筋肉は、背骨と背骨の間をつなぎ、
姿勢の安定や微細な動きの調整を行う
“縁の下の力持ち”的な存在です。


しかし、この多裂筋に過剰な負担がかかると、
関節をガチッと固定してしまい、
腰をまったく動かせない状態に陥ることがあります。

例えるなら、小さなネジが強く締められすぎて
動かなくなったような状態です。


ぎっくり腰の痛みの本体は、
「関節包の圧迫」や「引き伸ばし」、
「多裂筋の緊張」による痛みであることも多く、

これらの要因が複雑に絡み合った場合でも、
急性の激しい痛みを伴った炎症を引き起こします。

「腰をゆるめる」はNG?


ここで注意しておきたいのが、
「痛みがあるから」と言って
腰の周辺だけを緩めること。


一見、理にかなっているように思えますが、
実はこれはぎっくり腰を悪化させる可能性があるNG行為です。


腰は今、他の筋肉が働けない代わりに
「最後の砦」として支えている状態になっているのかもしれません。


この腰を緩めてしまうと、
体全体を支える拠点がなくなってしまい、
さらに深刻な不調につながる可能性があるのです。


その場合、大切なのは、
腰の負担を他の部位へ“分散”させること。


つまり、股関節や太もも、お尻、肩まわりなど、
本来動いてほしい筋肉に
再び使えるように整ってもらうことで、

結果として腰の緊張が解けていく、
という順序にすることが理想的です。

急性期にやるべきこと


痛みが最も強く感じられる発症直後のピーク時には、
症状に応じて1~2日程度の安静期間を設けることが基本です。


また、発症部位に熱がある場合は、
冷却を行い炎症を抑えることが推奨されます。


しかし、従来の
「とにかく横になって安静にしていれば良い」
という考え方は、

実はかえって回復を遅らせる可能性があることが
近年の研究で明らかになっています。


長期間体を休めたままでいると、
筋力の低下や血流の停滞が生じ、

結果として運動不足による筋肉や関節の拘縮が進み、
回復がさらに遅れる懸念があります。


そのため、現代のアプローチとしては、
「無理のない範囲で体を動かすこと」が
早期回復の重要な鍵とされています。


ただし、動く際には、姿勢に十分注意し、
無理をせずに少しずつ体を動かすこと。


これにより、血行が促進され、
筋肉の緊張が和らぎ、

全体の回復がスムーズに進むと考えられています。

注意すべきサイン「ぎっくり腰」と「背骨の疾患」の違い


ここまでお伝えしてきたぎっくり腰は、
多くの場合、筋肉や関節の疲労によって起こる「筋・筋膜性」の腰痛です。

しかし中には、「背骨の中」そのものに
問題が起きているケースも存在します。


たとえば——

• 椎間板ヘルニアの急性期
• 脊柱管狭窄症による神経の圧迫
• 重篤な神経症状(痺れ、筋力低下、排尿・排便障害など)


このようなケースは、
重大な病変のサインである可能性があり、
整体やマッサージでは対応できない、
専門の医療機関による診断と治療が必要な状態かもしれません。


これらはただの「ぎっくり腰」ではなく、
神経系の障害や脊椎そのものに異常がある可能性があります。


もし次のような症状がある場合は、
すぐに整形外科などを受診しましょう。

• 足に力が入らない、つまずきやすい
• 足先にビリビリとした強い痺れがある
• お尻から足にかけて痛みが広がる(坐骨神経痛)
• 排尿・排便のコントロールがしづらくなった
• 安静にしていても痛みが強く、夜も眠れない

筋・筋膜性ぎっくり腰の再発予防のカギは「全身のケア」


ぎっくり腰は一度なるとクセになる、
と言われます。
それは、また腰が「代わりにがんばってしまう」
状況に陥りやすいから。


再発を防ぐためには、
日常の中で体全体の筋肉のバランスを整え、
腰以外の部位も働ける状態にしておくことが重要です。


おすすめのケア方法としては

• 全身の筋肉をゆるめる整体・ボディケア
• 深層筋へのアプローチ(筋膜リリースなど)
• 姿勢・呼吸・歩き方の見直し
• 股関節やお尻周りのストレッチ
• 呼吸と連動させた簡単な体操


そして何より、日々の疲労を溜め込まないこと。
小さな疲れを見逃さず、
こまめにリセットしていくことが、
ぎっくり腰を遠ざける一番の近道です。

まとめ


ぎっくり腰は「突然の災難」ではなく、
全身の筋肉疲労とバランスの崩れが積み重なって起こる“体からのSOS”かもしれません。


だからこそ、私たちは“腰”はもちろん、全身を見ながら日々整えていく必要があるのです。


もしあなたが
「なんだか腰が重い」「最近姿勢が悪い気がする」
と感じたら、

ぜひ一度全身をリセットするケアを
受けてみてください。
日々の生活が、ぐっと軽やかになるかもしれませんよ。

【おすすめメニュー】

■ 整体 60分 + 筋膜リリース 60分


120分コース 20,900円

→ 筋肉・関節のバランスを整え、少しずつ自動運動を促しながら再発しづらい体づくりを目指す施術です。
ぎっくり腰の急性期を過ぎたタイミングでのケアにおすすめです。

■ ボディケア 30分 + オイルトリートメント 60分


90分コース 16,500円

→ 疲労がたまったお身体を丁寧に緩める全身ケア。
腰に無理のない範囲で、流れをサポートしながら、他の部位の緊張をゆるめることで、腰の負担を分散させていきます。

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